ノートの落書き


英語論・発音編

他国と比べると日本人の英語の発音はとにかくひどいと思う
何が原因かを考え、少しでも改善するためのアイディアを提唱する

なぜ日本人は英語が下手か

英語をネイティブ言語としない人たちでも、かなり流暢に話せる人は多い。特にヨーロッパ系は極論すると全て方言のようなもので、英語を得意とする割合が高いのもうなずける。日本では学校教育で習うため最低限話せる人は多いものの、発音に関してはペーパーテストで点数付け不可能なこともあり、かなりいい加減である。特にひどい人になると ひらがな を読み上げているかのような発音になっていたりするわけで、日本人以外には理解不能な音波と化す。ここまでいくと英語である意味が無い。

なぜ、日本人は英語が苦手なのだろうか。当然のことながら「日本語の発音が英語と違う」からだ。特に中学で初めて習う時、読み方が覚えられない人は英単語の上に日本語で読みを書く。参考書などの文献においても日本語でルビを振ってあるものを見かける。それは仕方が無いことだ。今まで聞いたことがないのだから。

日本人は虹は7色だと思っている。そして実際に虹を見ると7色に見えてしまう。実際の虹の光は連続的に波長が変わるので言って見れば「無限色」なのだが、「ここからここまでが青、ここからここまでが黄色・・・」という風に知っている色だけで分類しようとした結果、中間の色が見えなくなってしまうのだ。そして虹を描けと言われると、きっちり7色つかって描いてくれる。

英語の発音もそれと全く同じで、あらゆる口語発音を自分の知っている日本語50音を用いて無意識のうちに当てはめようとする。そして日本語でルビを振り、自分が読むときはそれを完全に日本語で読むことになる。

ルビの振り方に注意

聞き取れないし話せない以上、ルビを振ることは仕方が無い。せめて正しく日本語で解釈することが重要である。一例だが"the"という単語がある。これになんとルビを振るだろうか。おそらくほとんどの日本人は「ザ」と書くのではないかと思う。これが良くないのだ。

"th"の厳密な発音にこだわるなら、舌を軽く歯で噛む感じで発音する。しかしこれをすごくいい加減に発音すると、ちゃんと舌を噛まずに舌を歯の裏に押し付ける感じになる。この場合の発音はかなり"d"に近いのだ。実際"th"と"d"の舌の位置はほとんど変わらない。つまり"the"を無理やり日本語で言おうとした場合、"ザ"よりは"ダ"に近いということになる。

ちなみにこうしたことを考えていくと、英語がネイティブではない人の訛りも少し理解できるようになる。普段は流暢な英語だが、たまに聞き取りにくい訛りを話す人がいた。よく聞いてみると、例えば"thermal"という単語を"termal"という風に読んでいた。日本人が聞いたら「ひどい英語だ」となりかねない。日本語訛りでいくなら"sermal"に近い発音になるだろう。しかし発音する時の口の形や舌の位置などを考えると"th"の発音は"t"には近いが、"s"はかなり遠いのだ。やはり日本人に、英語は難しい・・・

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